生態
カメムシの多くは植食性で、葉っぱや茎、果実などに口部を差し込み、そこから液を吸収しています。ほとんどは草や木の上で暮らしていますが、中には地中で根につくものや、地上に生息し、落下してきた種子などから養分を吸収している種類のものもいます。
菌類を餌にしていると思われている、朽ち木に生息する種類のカメムシもいますが、詳しい生態はよく分かっていません。他の昆虫などを餌にしている肉食性のカメムシもいます。サシガメはさまざまな昆虫を餌にしており、一部には大型動物から吸血するものもいます。また、スコットカメムシは、草食を主に肉食を交える食性をもっています。多くのカメムシは餌のところに産卵し、そのまま放置しますが、孵化した幼虫の成長が、ある程度成長するまで集団で生活する種類もいます。クサギカメムシなどは、集団で人家に越冬のため侵入し、悪臭被害を与えることもあります。
クサギカメムシ
体長 | 13~18mmくらい |
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体色 | 暗褐色で黄褐色の不規則な斑模様 |
地域 | 日本のほぼ全土に生息 |
スコットカメムシ
体長 | 9~11mmくらい |
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体色 | 暗褐色で銅色の光沢があり、背面中央に白紋がある |
地域 | 北海道から本州に生息 (東北や北海道では主に本種が問題となります。) |
マルカメムシ
体長 | 5~6mmくらい |
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体色 | 暗褐色光沢のある暗褐色 |
地域 | 北海道を除く日本各地に生息 (特に九州地方に多く見られる) |
チャバネアオカメムシ
体長 | 10~12mmくらい |
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体色 | 黄緑色で、羽は暗褐色 |
地域 | 日本のほぼ全土に生息 |
オオトビサシガメ
体長 | 20~27mmくらい |
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体色 | 全身が茶褐色 |
地域 | 本州、四国、九州に生息 |

クサギカメムシ

スコットカメムシ

マルカメムシ

チャバネアオカメムシ

オオトビサシガメ
特徴
クサギカメムシの特徴
- 人目に最も多くふれられるカメムシの代表。
- 秋に越冬のため家屋に大量に飛来、侵入する。
- 強烈な悪臭を発する。
- 家屋の周辺で見られる時期、4月と9月の年2回。
- 山地周辺で問題となることが多い
- 集団は、数千~数万匹に達することもある。
スコットカメムシの特徴
- 秋に越冬のため家屋に大量に飛来、侵入する。
- 家屋の周辺で見られる時期、5月と10月~12月の年2回。
- 柑橘類の匂いにも似た酸性の臭いを発する。
- 多い時には何万匹という大群が一軒の家に集まることもある。
- 冬の天候が良く暖かい日、雪の上で見ることもある。
マルカメムシの特徴
- 越冬の為、屋内に侵入するカメムシで一般に一番良く知られている。
- 家屋の周辺で見られる時期、4月と10月の年2回。
- 都市近郊で問題となることが多い。
- 体は小さいが、臭いは強い。
- 成虫はヤマフジ、クズ、ハギなどのマメ科植物に寄生する。
チャバネアオカメムシの特徴
- 越冬の為、屋内に侵入するカメムシで一般に一番良く知られている。
- 家屋の周辺で見られる時期、3月~4月と8月~9月の年2回。
- 刺激を与えるとくさい臭いを放つ。
- 雑木林の周辺で見られ、サクラやクワの実の汁を吸う。
オオトビサシガメの特徴
- 手足の長い大型のカメムシ。
- 家屋の周辺で見られる時期、4月と10月~11月の年2回。
- クサギカメムシと一緒に見かけることが多い。
- 口吻が鋭く、刺されると激しく痛む。
- 体が大きい為、家屋の中に侵入する事は少ないが、サッシの枠の中や外壁材の隙間の中で集団越冬する。
被害
悪臭被害
カメムシ類の多くは外部から刺激を受けたり、危険を感じたときに、臭腺より悪臭のある分泌物を放出します。分泌物の放出には外敵を撃退する目的と、仲間へ警戒を知らせる目的(一種のフェロモンだと言われています)があります。悪臭はすぐに落ちないため、忌み嫌われる原因となっています。悪臭により身体が害を受けることはありませんが、精神被害を及ぼします。ちなみに、カメムシの悪臭はカメムシたちにとっても有害です。
侵入被害
晩秋に日当たりの良い建物の外壁面に多数飛来し、窓や換気扇口、給排気口の隙間から越冬のため、雨のあたらない気密性の高い屋内に侵入します。いったん侵入すると越冬から醒める春までそのまま侵入しています。また、夜間の照明に集まってきて床などを徘徊し、布団の中などに侵入することもあります。
汚染被害
洗濯物などに悪臭とシミを付けて汚染します。また、山間部の温泉旅館やホテルなどでは、料理に飛び込んでダメにしたり、お風呂に落ちて、悪臭が入浴客の体に付いたりなどの被害が深刻な問題になります。 このような被害は晩秋だけでなく、越冬から醒める春にも起こります。
刺され・かぶれ
カメムシは種類によって、人を刺したり噛んだりします。うかつにつかむと鋭い口器で刺されてしまうのです。また、カメムシが分泌する液により、皮膚がかぶれる事もあります。その場合、火傷のようなヒリヒリとした痛みが続き、その後、赤く腫れて皮膚が剥がれる症状がおきます。カメムシの分泌液が付着したところだけなので、それほど大きな被害にはなりませんが、かぶれが広がらないうちに、早めに皮膚科を受診してください。
駆除方法
春先や、越冬時期の晩秋になるとカメムシは建物の隙間を見つけて侵入してきますが、屋内に侵入する前に、外壁や窓などにとまります。特に、日当たりの良い壁面に止まっていることが多いため、あらかじめ壁面などに薬剤処理を施し、とまったカメムシを駆除、屋内へ侵入するのを防止します。
※駆除は早めの対策が有効です。カメムシが出てからでは効果が半減してしまいます。
室内の施工
- 床、壁、天井面などにスプレー剤を散布
- 侵入した隙間をコーキング処理
- 殺虫薬剤にて駆除
- 虫の死骸除去
外周の施工
- 忌避剤及び、残効性薬剤を散布
- 窓用薬剤塗布
床下・天井裏の施工
- 忌避剤及び、残効性薬剤を散布
- 薬剤散布
- 燻煙剤処理
- 調査のご依頼を承りましたら、スタッフが現地へお伺いして駆除方法を選定していきます。
駆除方法は数種類あるため、建物の構造や被害状況を見ながら、適切な作業を施していきます。
- 液体タイプ薬剤
- 薫煙・薫蒸タイプ薬剤
- スプレータイプ薬剤
- 微粒子タイプ薬剤
- ※ 当社では環境や人体への影響がなく、安全性の高い薬剤を使用しています。

追出し薫煙作業

駆除薬剤噴霧

土壌散布
駆除料金
害虫駆除は、被害状況や建物の面積、施工内容、施工回数などによって料金が変わります。正式な料金につきましては調査・お見積りをご依頼ください。(仙台圏の見積料金 無料)
カメムシ駆除 | 15,000円~(税込 16,500円~) |
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